AIやロボットの進化、引いてはテクノロジーの進化によって、私たち人間の仕事は大きく変わっていかざるを得ません。
時代は間違いなく変化の方向性に進んでいるからこそ、アンテナを高くして時代の変化を読むことは本当に大事なことだと思います。
テクノロジーは破壊と創造の両面があると私は考えています。
では、特にAIやロボットの進化によって、私たちの仕事はどう変わっていくのでしょうか?
AIやロボットが人間代行する時代
世界を牽引しているビッグ企業のトップたちは、こういう言葉を残しています。
10年後は半分が“消える職業”
”なくなる仕事”になると予測
オックスフォード大学の論文より(2014年)
“20年後、あなたが望もうが、望むまいが
現在の仕事のほとんどが
機械によって代行される”
Google 創業者 ラリーペイジ(2016年)
実際には仕事の大部分のタスクがAIやロボットに代行されるという理解が正しいと思います。
しかし、テクノロジーによる破壊の部分について考えると、実際あと数年でAIやロボットによって仕事や職業そのものがなくなるというものも出てくるでしょう。
いずれにせよ、私たちが今当たり前のようにやっている仕事や、提供しているサービスの形は、これから数年で大きく変わっていくのは間違いありません。
むしろ、今世の中にある仕事の大多数が機械化されるスピードは違えど、技術的な側面からしたら実現可能だと考えています。
科学技術の進化によって、”大失業時代”が到来する可能性は大いにあると私も思っています。
なぜ、私たちの仕事がなくなるのか?
もう少し具体的に、なぜAIやロボットによって仕事がなくなるのか?について考えていきたいと思います。
人間も機械も基本的なサイクルを考えたら同じと言えます。
「認識」→「予測」→「実行」→「学習」→「フィードバック」
人間でイメージするとわかりやすいかもしれませんが、
「認識」・・・人間の5感覚の器官を使って自分以外の世界の情報を引っ張る
「予測」・・・過去の記憶や経験と情報を照らし合わせて予測する
「実行」・・・自分の体や道具を使って実行する
「学習」・・・正解不正解や成功パターンを蓄積し判断基準を構築する
「フィードバック」・・・学習結果を蓄積しながら次回へ活かす
と、大枠を整理したら5段階で整理できますね。
ただ、このサイクルは機械においても同じだということが重要です。
IoT(Internet of Things)に関しては、あらゆるものがインターネットに接続されることによって、人間が認識できる領域以上の情報データをリアルタイムに取得することができます。
そして、IoTによって取得したデータなどがビッグデータとして蓄積されるわけですね。
また、大量のデータから特徴量を把握し予測したりするのは人工知能(AI)の得意分野です。
ロボットについても、高度なオペレーション作業であっても一度プログラム化されれば、同じ作業をずっと繰り返し、ミスすることは人間に比べて圧倒的に低確率です。
テクノロジーの進化による社会のインパクト
この人間と機械を同じサイクルで考えた時、
テクノロジーの進化によってあらゆる角度から人間のやってきたことをAIやロボットが代行していくことなっていきます。
結果的に、人間の仕事はAIやロボットによって代行されていく。
社会に対してものすごい大きなインパクトを与えるのがテクノロジーの進化と言えるのではないでしょうか。
画像引用:http://special.nr-grp.net
特に、ルーティン業務やマニュアル可できる作業というのは、いち早く機械に代行されていくと言われています。
タクシーやバス、電車などの運転業務。
スーパーのレジ打ち。
銀行の窓口業務も機械に代行されていく仕事としてよく取り上げられます。
主婦もなくなる職業に挙げられていますね。
私たちの社会の中で、ルーティン業務やマニュアル化される仕事というのは、改めて考えて多いです。
ぜひ、その観点にたって街中を歩いてみてください。
機械に代行できない仕事を探す方が以外に難しいと思われるかもしれませんよ。
人間の仕事は二極化していく
では、逆に・・・・
機械やロボットでは代行するのが難しい仕事。
別の言い方をすれば、人間ならではの仕事とは一体なんでしょうか。
画像引用:『AI時代に輝く経営の教科書』吉村慎吾著
ホスピタリティー
まず言えるのが、人ならではの「ホスピタリティー」です。
イメージしやすいのは、接客業などでしょう。
大手チェーン店の回転寿司屋さんのように、AIやロボットなどのテクノロジーを駆使して、可能な限り低コストと無人化を目指す企業も出て来ると思います。
しかし、一方で仮にロボットでできたとしても、カウンターだけの高級寿司店のように、人間ならではなの”おもてなし”の精神から来るサービスは、どうしても人間の仕事として残ると言われています。
長崎県のハウステンボスにある無人ホテル「変なホテル」、そしてリッツ・カールトンのような高級ホテルも対照的な構図になっていくと思います。
クリエイティビティー
そして、もう一つの人間ならではの仕事は「クリエイティビティー」です。
今まで世の中になかった新しい価値を生み出したり、オリジナルの価値観を表現するアーティストなども人間ならではの仕事と言われています。
新しい物理法則を発見したり、新しい技術を生み出すような最先端科学者などもクエイティビティー溢れる仕事ですね。
「ホスピタリティー」と「クリエイティビティー」。
この2つに人間の仕事は二極化されていく。
今やっている仕事が、どういう職種で、あと5年後10年後にどういう形になっているか。
また、どういう形になっていくべきか、ぜひ考える指標にしてみてください。
時代を生き抜くスキルとは?
今やっている仕事の延長上だけを考えていては間違いなく危ないと思います。
テクノロジーの進化による破壊を刻々と待つだけでは本当に危険です。
今すぐ転職しましょうという話ではなく、しっかり自分や家族の未来のために、アンテナ高く情報収集からでもはじめてみてるのは大事です。
その上で、ホスピタリティー、クリエイティビティーの分野、人それぞれ得意な分野に進めばいいとは思います。
さらに言えば、ホスピタリティーやクリエイティビティーのいずれの分野にも活用できるスキルを少しずつでも身につけるのがいいと思っています。
例えば、ホスピタリティーの分野で言えば、
・自分の観点を置いておいて、いかに相手の立場に立つことができるようになるのか。
・自分と自分以外の境界線がある世界をいかにほどくことができるのか。
シンプルに表現すれば、ゼロ化(0化)のスキルが絶対的に必要になっていきます。
また、クリエイティビティーの分野で言えば、
・既存の情報知識に惑わされず、全く今までになかった新しい価値を生み出す
シンプルに表現すれば、無(0)から有(1)を生み出せるのかということになっていくと思います。
ゼロ(0)にもなれる
無(0)から有(1)も創造できる
そんな自由自在な観点をもつことがこれからの時代の必須スキルではないでしょうか。
最後に、進化論を唱えたダーウィンの言葉がぐっと胸に刺さるのでご紹介。
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残るのは、変化できる者である。
ダーウィン
少しずつでも変化できる人間がこれからの時代を生き抜いていくことができると思います。
一緒に変化しながら未来を創っていくことができれば楽しいですね。