NHKのEテレで放送されている「人間ってナンだ?超AI入門シーズン2」。
現代は「IT×●●」というように、あらゆるものにITが入っている時代です。
そして、人工知能(Artificial Intelligence)の進化・発展に伴い、近未来は様々な分野で「AI×●●」となっていくでしょう。
日進月歩で開発が進むAIの進化の先に、どんな未来が待っているでしょうか?
さて、シーズン2の第三回のテーマは「発想する」です。
Contents
クリエイティブのジャンルではAIはどう力を発揮するのか?
AIは敵なのか?味方なのか?
クリエイティブというジャンルにおいてどう捉えるのかは様々な意見があると思います。
歌を歌ったり、絵を書いたり、など
人間ならではと思っていた芸術分野にすらAIが台頭してきている時代です。
例えば、17世紀の画家レンブラントの新作がAIによって作られたというニュースは記憶に新しいものです。
人工知能によって、レンブラントの作品全346作品をピクセル単位で分析し、どの場所にどんな色の配置があるか、傾向など、画家の独特な癖やパターンを学習したわけですね。
過去の偉大な画家の絵を復元したりなどもできるようになっていると他で聞いたことがありますし、
AIが白黒画像に自動で着色することも可能になったり、本当にすごいなと感じます。
人間のAIの認識の仕方の違い
AIは、人間がいままで蓄積してきたデータを学習しているため、過去の延長上の発想や組み合わせでしかないと言えます。
番組の中でも
人間にとっての「経験」=AIにとっては「データの蓄積」
と整理されていましたがその通りだなと思います。
AIにとってはデータがある世界が基準点ですし、常に過去が基準点で、過去→現在→未来というように時間が流れていると私は考えています。
さらに、選択に意思が入るのが人間だということも言われていましたが、本当にその通りですね。
人間は、持っている独特の感覚を繊細に表現していくものですし、背景や意図というものが組み合わさって表現されます。
しかし、AIはいつも機械的に表現するため、ここには大きな違いや差ががあると思います。
ただ、どっちが優れているとかそうじゃないかという論点ではなく、
AIが出した答えに対して、どう判断して利用するのか?
そこに意識を向けることでAIとの共存が生まれていくのだなと感じました。
AIが学習するGANという仕組み
絵画を学習する仕組みの一つとして紹介されていたものがあるのでメモしておきます。
敵対的ネットワーク:GAN(Generative Adversarial Network)
要約すると、敵対する2人が競い合って学習するというもの。
(例)
偽物のお金を作る人(Generator)と、本物のお金と偽物のお金を見破る人(Discriminator)の2人がいる状態がある。
そして、偽物のお金を作る人は、見破る人を騙そうと精度を高めていく。
また、見破る人は作る人の偽物を見破る技術を高めていく。
これを繰り返して本物そっくりのものを作るという仕組み。
人間は概念認識のプロ
私が今回を通して、大きく人間とAIの違いとして感じたことが"概念認識”という言葉で整理できるなと思っています。
例えば、
赤い太陽を見たら暖かく感じたり、
黒や紫を見たら不気味に感じたり、
人間は色や音の相関関係を感じる生き物ですね。
男性に対するイメージ、女性に対するイメージ、環境やシチュエーション、など
あらゆる状況で概念を使っていると言えるなと思います。
そして、そこに感情や考えを働かせる。
そういう意味でも人間は独特の概念認識をしていると言えると思います。
別の表現をすれば、認識の結果だけを見るAIに対し、
認識の背景や認識の原因までも観れるのが人間だなと思いますし、
もっと言えば新しい概念を生み出せる認識ができるのが人間だなと思いました。
人間もプログラミングされているような存在
また、人間も実はプログラミングされているような存在だと言えるということは、はっきりと自覚したらいいなと思いました。
AIはプログラミングされて一番最適なものを生み出す存在ですが、これは人間も同じですよね。
自分が0から作ってクリエイティブを発揮していると思っているけど、
実はそれは過去の様々な体験や経験からインプットしたデータの蓄積によって選択させられているものなのかもしれない。
過去の延長上での意思決定だったり、時間という因果に縛られている生き物が人間という見方をしたとき、それはAIと同じではないかなと思いました。
本当の意味で
想像とはなんなのか?
個性ってなんなのか?
かなり本質深いテーマになっていくなと思いますので、ぜひこれから深めていきたいと思います。
「人間とAIの 認識の仕方が違えば発想の方法も異なる」
という言葉が番組の中でも出てきましたが、
私自身の今回の気づきとしては、
・新しい概念を生成していけるようになること。
・過去・現在・未来に縛られず今この瞬間の真善美を認識できるようになること。
・因果に縛られず自由自在な観点を養っていくこと
これらがAI時代にとっては必要なことだという整理になりました。
オススメ図書
番組にも出演されている東京大学の松尾教授の講演をお聞きした際に、人工知能関連の推薦図書が紹介されていました。
私もこれらの図書を通して、一般的な知識は身についたと思っていますので、興味のある方はぜひお手にとってみてください。
・入門書として
・読み物として