テクノロジーに関心ある人ない人関わらず、最近いろんなメディアでIoTやIoEというようなキーワードを耳にすると思います。
IoT(Internet of Things)とIoE(Internet of Everything)。
今回はこの2つにスポットを当てて整理していきましょう。
時代の脈略を理解し、Internetという単語の語源を理解すれば、大きなパラダイム転換が見えてくるかもしれません。
Internetの語源
IoTとIoE。いずれも”Internet”という単語が使われています。
では、そもそもInternetという単語にはどんな意味があるでしょうか。
もともとinterとは中間とか間、相互といった意味を持ちます。 internationalなら国際ですし、intercessionなら仲介です。 ですから、語源的にはネットワークとネットワークをつなぐものが、 すなわちインターネットです。 英語だと、小文字で始まるinternetがこれに相当して、 LANとLANをつないだもの、 というイメージになります。
引用元:JPNIC 一般社団法人ネットワークインフォメーションセンターより
引用文章にもあるように、私が持つinterというイメージは、”間”ですね。
日本人は、あらゆるものを疎通・交流させる”間”という概念や感覚を持ち合わせている民族ですが、この”間”の概念こそIoTやIoEを理解する上でも非常に重要になってくると思います。
ネットワークというのは、繋がりや集まりという意味でここでは使っています。
つまり、どこからどこまでという境界線がある世界ですね。
ネットワークとネットワークを繋ぐものがインターネット。
そこで、何で繋ぐのかというのが正に”間”だと捉えることができますね。
IoT(Internet of Things)とは?
では、Internetがネットワークとネットワークを繋ぐ"間"だとして、IoTはどう理解できるでしょうか。
IoTとは、コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御、遠隔計測などを行うこと。
引用元:e-Words
Thingsというのは英語では「モノ」だけでなく、「コト」という意味も含まれるそうです。
「モノ・コト」のインターネットとは一体どういった概念でしょう。
私は、今まで物理世界とネット世界(仮想空間、バーチャル空間)が大きく分離していたイメージから、
よりそれらのネットワークが、人間の関与なしに密に連携や依存し合って、分離すら感じなくなっていくような変化が訪れると思っています。
境界線のイメージが物質世界を超えていくのが一般常識化し、ネット世界(仮想空間、バーチャル空間)へ広がっていくのだと思います。
自分の身体情報や、活動行動履歴など、体験や経験となる「コト」までもインターネット上で蓄積され
自分という存在のイメージ、アイデンティティーが広がっていく・・・
当然、自分のライフスタイルにも大きな変革が訪れていくのがIoT社会だと捉えています。
IoE(Internet of Everything)とは?
では、もっとイメージを柔らかくして、IoEの世界とはどういった風に理解すればよいでしょうか。
「ありとあらゆるものが接続されたインターネット」という意味で、モノのインターネットと、人やデータ、情報、ソフトウェアなどが中心の従来からあるインターネットが統合された姿を指す。」
引用元:e-Words
直訳すると Everythingという単語の通り、全てが繋がっていくというように捉えられますね。
ただ、ここで表現している”全て”は、もっと深くもっと広く理解する必要があると思っています。
あまりピンとこないかもしれませんが、
モノ・存在がある物質世界、体験や経験のような現実世界、ネット空間である仮想世界。
これらは当然繋がっていくのが当たり前になっていくでしょう。
リアルとバーチャルという境界線も曖昧になっていくでしょう。
また、人間の5感覚では観測できない領域(イメージ、エネルギー、アイデンティティー)までも繋がっていく必要があると思います。
相対世界を生み出す絶対世界。
全ての存在を生み出す源泉的な動きそのものの絶対世界までもが繋がった概念が、本当の意味でのIoEだと思います。
境界線が無い世界(絶対世界)から境界線が生まれる世界(相対世界)が
・どんな素材(of)
・どんな仕組み(by)
・どんな目的(for)
で生まれるようにさせるのか?
今まで人間がイメージしたことのない”間”のイメージができたときに、
IoEという本当の深さと広さが認識できるようになると思います。