ITストラテジスト 午前2過去問題と解説シリーズ。
今回は、平成27年度秋季です。
出典:令和27年度秋季ITストラテジスト試験 午前Ⅱ問題より
https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/mondai_kaitou_2015h27_2/2015h27a_st_am2_qs.pdf
Contents
- 問1 IT 投資マネジメント
- 問2 TCO
- 問3 業務プロセスの改善活動
- 問4 システム化計画の立案
- 問5 NPV
- 問6 アンゾフの成長マトリクス
- 問7 バリューチェーン
- 問8 分析手法
- 問9 消費者市場のセグメンテーション変数
- 問10 バイラルマーケティング
- 問11 マーケットバスケット分析
- 問12 顧客生涯価値の見積り
- 問13 PEST 分析
- 問14 知識創造プロセス(SECI モデル)
- 問15 企業と大学との共同研究
- 問16 ebXML
- 問17 インプレッション保証型広告
- 問18 ロングテール
- 問19 リーダシップ
- 問20 売上高、変動費、固定費、営業利益
- 問21 EVA(経済的付加価値)
- 問22 連結の対象となる子会社の範囲を決定する基準
- 問23 磁気媒体での国税関係帳簿保存
- 問24 JIS Q 22301:2013
- 問25 メールサーバ(SMTP サーバ)の不正利用防止
- 参考書
問1 IT 投資マネジメント
問1 IT 投資マネジメントを,プロジェクト単位での最適化を目的とする個別プロジェクトマネジメントと企業レベルの最適化を目的とする戦略マネジメントの二つに分類した場合,戦略マネジメントでの実施項目はどれか。
ア 実施中のプロジェクトの評価を行い,全社 IT 統括部門に進捗状況などを報告した上で,必要に応じて実施計画を修正する。
イ 全社 IT 投資計画を基にプロジェクトの実施計画を策定し,投資目的・目標の設定と,投資額の見積りを行い,予算の配分を判断する。
ウ 全社規模での IT 投資評価の方法や,複数のプロジェクトから成る IT 投資ポートフォリオの選択基準を決定し,全社 IT 投資テーマを起案する。
エ プロジェクトが完了してから一定期間が経過した後,実施計画段階で設定した効果目標が達成されているか否かを実績に基づいて検証する。
【正解】ウ
問2 TCO
問2 TCO の算定に当たって,適切なものはどれか。
ア エンドユーザコンピューティングにおける利用部門の運用費用は考慮しない。
イ システム監査における監査対象データの収集費用や管理費用は考慮しない。
ウ システム障害の発生などによって,その障害とは直接関係のない仕入先企業が被るおそれがある,将来的な損失額も考慮する。
エ 利用部門におけるシステム利用に起因する,埋没原価などの見えない費用も考慮する。
【正解】エ
TCO(Total Cost of Ownership)とは、コンピュータの導入や、管理維持に関わるすべてのコストの総額のこと。
総所有コストまたは総保有コストと言われる。
問3 業務プロセスの改善活動
問3 物流業務において,10 % の物流コストの削減の目標を立てて,図のような業務プロセスの改善活動を実施している。図中の c に相当する活動はどれか。
ア CSF (Critical Success Factor) の抽出
イ KGI (Key Goal Indicator) の設定
ウ KPI (Key Performance Indicator) の設定
エ MBO (Management by Objectives) の設定
【正解】ウ
目標の設定例から、aはKGI、bはCSF、cはKPI。
MBO(Management by Objectives)は、「目標による管理」で、個人あるいはチームごとに設定した目標から評価を決める制度のこと。
問4 システム化計画の立案
問4 共通フレームによれば,システム化計画の立案において,システム化機能を整理し,情報と処理の流れを明確にするために実施する作業はどれか。
ア 機能要件の定義
イ 業務運用手順の文書化
ウ 業務モデルの作成
エ システム方式の確立
【正解】ウ
「共通フレーム2013の概説」では、共通フレームは下記のようて定義している。
ソフトウェアの構想から開発、運用、保守、廃棄に至るまでのライフサイクルを通じて必要な作業項目、役割等を包括的に規定した共通の枠組み。
何を実施するべきかが記述されている、「ITシステム開発の作業規定」である。引用:「共通フレーム2013の概説」より
また、企画プロセスの目的として以下記載がある。
企画プロセスの目的は,経営・事業の目的,目標を達成する ために必要なシステムに関係する要件の集合とシステム化の方針,及び,システムを実現するための実施計画を得ることである。システム化構想の立案とシステム化計画の立案プロ セスが含まれる。 システム化構想の立案プロセスでは,経営課題を解決するた めの新たな業務とシステムの構想を立案する。 システム化計画の立案プロセスでは,システム化構想を具現 化するための,システム化計画及びプロジェクト計画を具体化し,利害関係者の合意を得る。
問5 NPV
問5 IT 投資案件 X の 5 年間の投資効果を NPV で評価する場合の算出式はどれか。
【正解】ウ
NPV(Net Present Value:正味現在価値)は、投資によってどれだけの利益を得られるかを示す指標のこと。
投資をすることによる将来の利益を現在価値に換算して投資判断を行う。
現在価値に換算するときに使う数値は、割引率と呼ばれ、通常NPVの計算では、会社が資金調達するために必要な費用が割引率として用いられる。
問6 アンゾフの成長マトリクス
問6 アンゾフの成長マトリクスを説明したものはどれか。
ア 外部環境と内部環境の観点から,強み,弱み,機会,脅威という四つの要因について情報を整理し,企業を取り巻く環境を分析する手法である。
イ 企業のビジョンと戦略を実現するために,財務,顧客,内部ビジネスプロセス,学習と成長という四つの視点から事業活動を検討し,アクションプランまで具体化していくマネジメント手法である。
ウ 事業を,市場浸透,市場拡大,製品開発,多角化という四つのタイプに分類し,事業の方向性を分析する手法である。
エ 製品を,導入期,成長期,成熟期,衰退期という四つの段階に分類し,企業にとって最適な戦略を分析する手法である。
【正解】ウ
アンゾフの成長マトリクスは、製品と市場の視点から,事業拡大の方向性を市場浸透・製品開発・市場開拓・多角化に分けて,戦略を検討する手法のこと。
(ア)SWOT分析の説明
(イ)バランススコアカード(BSC)の説明。
(エ)プロダクトライフサイクルの説明。
問7 バリューチェーン
問7 バリューチェーンは,付加価値を生み出す事業活動を五つの主活動と四つの支援活動に分類する。支援活動に該当するものはどれか。
ア 技術開発
イ 購買物流
ウ サービス
エ 製造
【正解】ア
バリューチェーン分析は、「購買物流」「製造」「出荷物流」「販売・マーケティング」「サービス」の五つの主活動、「調達」「技術開発」「人事・労務管理」「全般管理」の四つの支援活動に分類し、製品の付加価値がどの部分(機能)で生み出されているかを分析する手法のこと。
問8 分析手法
問8 観測データを類似性によって集団や群に分類し,その特徴となる要因を分析する手法はどれか。
ア クラスタ分析法
イ 指数平滑法
ウ デルファイ法
エ モンテカルロ法
【正解】ア
クラスタ分析法とは、異なるものが混ざりあっている集団の中から互いに似たものを集めて集落(クラスター)を作り、対象を分類するという手法のこと。
(イ)指数平滑法とは、過去の予測値と実際のデータ値を用い、これらの時系列データから将来の需要予測を割り出す手法のこと。
(ウ)デルファイ法とは、集団の意見や知見を集約し、統一的な見解を得る手法のこと。
(エ)モンテカルロ法とは、シミュレーションや数値計算を乱数を用いて行う手法のこと。
問9 消費者市場のセグメンテーション変数
問9 消費者市場のセグメンテーション変数のうち,心理的変数はどれか。
ア 使用頻度,ロイヤリティ
イ 性格,ライフスタイル
ウ 都市規模,人口密度
エ 年齢,職業
【正解】イ
消費者市場をセグメント化して分析する際に使われるものとして、四つのセグメント変数がある。
地理的変数 | 人口密度、都市の規模など |
人口統計的変数 | 年齢、性別、職業、家族構成など |
心理的変数 | 趣味、性格、価値観、ライフスタイルなど |
行動的変数 | 購買行動、購買動機、使用頻度など |
(ア)行動的変数
(ウ)地理的変数
(エ)人口統計的変数
問10 バイラルマーケティング
問10 バイラルマーケティングを説明したものはどれか。
ア インターネット上で成果報酬型広告の仕組みを用いるマーケティング手法である。
イ 個々の顧客を重要視し,個別ニーズへの対応を図るマーケティング手法である。
ウ セグメントごとに差別化した,異なる商品を提供するマーケティング手法である。
エ 人から人へと評判が伝わることを積極的に利用するマーケティング手法である。
【正解】エ
バイラルマーケティングとは、SNSなどによる拡散など人から人に伝わることを利用するマーケティング手法のこと。
バイラル(viral)とは、「ウイルス性の」「感染性の」という意味。
(ア)アフィリエイトの説明
(イ)One to Oneマーケティングの説明
(ウ)セグメントマーケティングの説明
問11 マーケットバスケット分析
問11 マーケットバスケット分析を説明したものはどれか。
ア POS システムなどで収集した販売情報から,顧客が買物をした際の購入商品の組合せを分析する。
イ 網の目状に一定の経線と緯線で区切った地域に対して,人口,購買力などさまざまなデータを集計し,より細かく地域の分析を行う。
ウ 一定の目的で地域を幾つかに分割し,各地域にオピニオンリーダを選んで反復調査を行い,地域の傾向や実態を把握する。
エ 商品ごとの販売金額又は粗利益額を高い順に並べ,その累計比率から商品を三つのランクに分けて商品分析を行い,売れ筋商品を把握する。
【正解】ア
マーケットバスケット分析とは、購買データを分析することで一緒に購入されやすい商品を明らかにすること。
「おむつを買った人はビールを買う傾向がある」という米国におけるマーケットバスケット分析の事例がある。
(イ)商圏分析の説明
(ウ)商圏分析の説明
(エ)ABC分析の説明
問12 顧客生涯価値の見積り
問12 一人の顧客に関する顧客生涯価値の見積りで留意すべきことはどれか。
ア 顧客が紹介する他の顧客の購入見込みも対象とする。
イ 顧客の平均購入単価よりも年間購入回数を重視する。
ウ 商品を新しく買い換える行為は考慮しない。
エ 新製品のプロモーション費用は対象としない。
【正解】ア
顧客生涯価値(LTV:Live Time Value)とは、顧客が自社と取引を開始してから終わるまでの間に、どれだけの利益をもたらすのか、その総額を表す指標のこと。
問13 PEST 分析
問13 企業が実施するマクロ環境分析のうち,PEST 分析によって戦略を策定している事例はどれか。
ア 購買決定者の年齢層や社会的なポジション,購買に至るプロセスの中で購買行動に影響する要因を把握し,自社の製品の市場投入方法を決定する。
イ 自社の製品市場に参入してくると見込まれる,別市場の企業の動向を把握し,新製品の開発を決定する。
ウ 自社の販売力,生産力の評価や自社の保有する技術力を検証し,新しく進出する市場分野を決定する。
エ 法規制,景気動向,流行の推移や新技術の状況を把握し,自社の製品改善方針を決定する。
【正解】エ
PEST分析とは、外部環境を政治的、経済的、社会的、技術的に分類し、現在及び将来の事業活動に影響を及ぼす可能性をそれぞれの環境要因で把握して、影響度や変化を分析する手法のこと。
政治的(Political)要因・・・税制の変化、法制度、政策の変化、補助金の交付など
経済的(Economic)要因・・・景気、株価、金利、為替、原油価格など
社会的(Social)要因・・・人口の変動、流行、世論、宗教、文化など
技術的(Technological)要因・・・ビッグデータ、AI、IoT、特許、技術開発に関する投資の度合いなど
(ア)購買行動の事例
(イ)アンゾフの成長マトリクスの「製品開発」戦略の事例
(ウ)アンゾフの成長マトリクスの「市場拡大」戦略の事例
問14 知識創造プロセス(SECI モデル)
問14 知識創造プロセス(SECI モデル)において,表出化に該当するものはどれか。
ア 顧客への対応の仕方を,業種別にマニュアル化する。
イ 顧客を訪問し,要望についてのヒアリングを行う。
ウ 製品操作マニュアルと業務マニュアルから,運用マニュアルを作成する。
エ マニュアルに記載された方法を実践し,スキルを習得する。
【正解】ア
SECIモデルとは、知識を創造するナレッジマネジメントの実践フレームワークのこと。
共同化→表出化→連結化→内面化の四つの手順を繰り返すことで、組織的な知識を獲得する。
説明 | 例 | |
共同化(Socialization) | 個人の暗黙知を組織の暗黙知にする | OJTなどを通して個人のノウハウを伝達する |
表出化(Externalization) | 組織の暗黙知を組織の形式知とする | 会社のもつノウハウをマニュアル化する |
連結化(Combination) | 組織の形式知を組み合わせて新たな組織の形式知とする | マニュアルを組み合わせて新マニュアルを作成する |
内面化(Internalization) | 組織の形式知から新たな個人の暗黙知を得る | マニュアルに記載された方法を実践し習得する |
問15 企業と大学との共同研究
問15 企業と大学との共同研究に関する記述として,適切なものはどれか。
ア 企業のニーズを受け入れて共同研究を実施するための期間として,各大学に TLO (Technology Licensing Organization) が設置されている。
イ 共同研究で得られた成果を特許出願する場合,研究に参加した企業,大学などの法人を発明者とする
ウ 共同研究に必要な経費を企業が全て負担した場合でも,実際の研究は大学の教職員と企業の研究者が対等の立場で行う。
エ 国立大学法人が共同研究を行う場合,その研究に必要な費用は全て国が負担しなければならない。
【正解】ウ
(ア)TLO (Technology Licensing Organization)は、大学での研究成果を特許化・産業化する組織であるため誤り
(イ)費用負担による定めはないため誤り
(エ)大学と必要に応じて企業も負担するため誤り
問16 ebXML
問16 ebXML を説明したものはどれか。
ア
イ XML を応用したもので,インターネット上のディレクトリ(登録簿)に Web サービスを登録し,検索可能とするための使用である。
ウ XML を用いた Web サービス間の通信プロトコルやビジネスプロセスの記述方法,取引情報のフォーマットなどを定義する一連の使用である。
エ プログラムから Web サービスを呼び出す際に必要なインタフェース情報を,XML 形式の言語で記述するための仕様である。
【正解】ウ
ebXMLとは、Web上での電子商取引を共通フォーマットで行うために開発されたXML仕様である。
ebXMLを利用することで、従来は形式がばらばらだった企業間電子商取引のデータを、共通のXML形式で扱うことが可能となり、効率化を図れるようになる。
問17 インプレッション保証型広告
問17 インターネットにおける広告形態のうち,インプレッション保証型広告の説明はどれか。
ア あらかじめ決められたキーワードを利用者が検索エンジンに入力した際に表示される広告
イ 掲載した広告を見た利用者が,その広告をクリックした上で,掲載者の意図に沿った行動を起こした場合に,掲載料を支払う広告
ウ 契約した表示回数に達するまで掲載を続ける広告
エ ポータルサイトのトップページや特集ページなどに一定期間掲載する広告
【正解】ウ
インプレッション保証型広告とは、契約した表示回数(インプレッション)に達するまで掲載を続けるインターネット広告のこと。
(ア)リスティング広告(検索連動型広告)の説明。
(イ)アフィリエイト広告(成功報酬型広告)の説明。
(エ)期間保証型広告の説明。
問18 ロングテール
問18 e-ビジネス分野で提唱されているロングテールの考え方を説明したものはどれか。
ア 売れ筋商品に絞り込んで販売するのではなく,多品種少量販売によって大きな売上や利益を得ることができる。
イ 業界標準を確立した製品・サービスは生産規模が 2 倍になると生産性がさらに向上し,収益が 2 倍以上になる。
ウ 全体の 2 割の優良顧客が全体の売上の 8 割を占め,全商品の上位 2 割が 8 割の売上を占める。
エ 利用者が増えるほど,個々の利用者の便益が増加し,その結果,ますます利用者が増えることで寡占化が進む。
【正解】ア
ロングテールは、販売機会の少ない商品でもアイテム数を幅広く取り揃えること、または対象となる顧客の総数を増やすことで、総体としての売上げを大きくするものである。
問19 リーダシップ
問19 リーダシップを "タスク志向" と "人間関係志向" の強弱で四つの型に分類し,部下の成熟度によって,有効なリーダシップの型が変化するとしたものはどれか。
ア SL 理論
イ Y 理論
ウ コンピテンシモデル
エ マズローの欲求段階説
【正解】ア
SL(Situational Leadership)理論とは、部下の成熟度によって、マネジメントする人間のリーダーシップがどのように変化するかを説明するもの。
縦軸を仕事志向、横軸を人間志向の強さとして4象限に分け、それぞれの状況でリーダーシップの有効性(指示決定の指導の強弱、説得・参加型スタイルなど)を高めていくにはどうすれば良いかを示している。
問20 売上高、変動費、固定費、営業利益
問20 A 社と B 社の比較表から分かる,A 社の特徴はどれか。
ア 売上高の増加が大きな利益に結び付きやすい。
イ 限界利益率が低い。
ウ 損益分岐点が低い。
エ 不況時にも,売上高の減少が大きな損失に結び付かず不況抵抗力が強い。
【正解】ア
「限界利益率=(売上高ー変動費)÷売上高」を計算すると、A社は0.5、B社は0.2
「損益分岐点=固定費÷売上高」を計算すると、A社は800、B社は500
問21 EVA(経済的付加価値)
問21 EVA(経済的付加価値)の算出方法を説明したものはどれか。
ア 効果の現在価値と投資額の差がゼロになる資本コストを求める。
イ 投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを求める。
ウ 投資額を回収するのに必要な期間(年数)を求める。
エ 利益から資本費用(投資額 × 資本コスト)を引いて金額を求める。
【正解】エ
EVA(Economic Value Added:経済的付加価値)は、収益性を評価する指標のこと。
企業が事業活動で得られた利益から資本コストを差し引いて金額を求める。
(ア) IRR(Internal Rate of Return : 内部収益率法)の説明
(イ)ROIC(Return On Invested Capital : 投下資本利益率)の説明。
(ウ)回収期間法の説明
問22 連結の対象となる子会社の範囲を決定する基準
問22 我が国における,連結の対象となる子会社の範囲を決定する基準はどれか。
ア 営業循環基準
イ 影響力基準
ウ 支配力基準
エ 持株基準
【正解】ウ
問23 磁気媒体での国税関係帳簿保存
問23 国税関係帳簿を磁気媒体で保存する場合,法律で規定されているものはどれか。
ア あらかじめ所轄の税務署長の承認が必要となる。
イ 定められた性能の媒体を用いなければならない。
ウ 電子取引に関する記録に限って許可されている。
エ バックアップとして紙又はマイクロフィルムでの保存が義務付けられている。
【正解】ア
国税関係帳簿を磁気媒体で保存する場合は、あらかじめ所轄の税務署長の承認を受けることが必要となる、と法律で規定されている。
問24 JIS Q 22301:2013
問24 JIS Q 22301:2013 が要求事項を規定している対象はどれか。
ア IT サービスマネジメントシステム
イ 個人情報保護マネジメントシステム
ウ 事業継続マネジメントシステム
エ 情報セキュリティマネジメントシステム
【正解】ウ
ISO 22301は、事業継続マネジメントシステム(BCMS)に関する国際規格。
(ア)IT サービスマネジメントシステム(ITSMS)に関する国際規格はJIS Q 20000
(イ)個人情報保護マネジメントシステムに関する国際規格はJIS Q 15001
(エ)情報セキュリティマネジメントシステムに関する国際規格はJIS Q 27001
問25 メールサーバ(SMTP サーバ)の不正利用防止
問25 メールサーバ(SMTP サーバ)の不正利用を防止するために,メールサーバにおいて行う設定はどれか。
ア ゾーン転送のアクセス元を制御する。
イ 第三者中継を禁止する。
ウ ディレクトリに存在するファイル名の表示を禁止する。
エ 特定のディレクトリ以外での CGI プログラムの実行を禁止する。
【正解】イ
SMTPには、投稿者を認証する仕組みがないため、ネットワーク外の第三者から別の第三者へのメールを無制限に受け付け中継してしまう。
このような第三者中継を禁止することで迷惑メールの発信者などの不正利用からメールサーバを防ぐことができます。
参考書
ALL IN ONE オールインワン パーフェクトマスター ITストラテジスト 2023年度版
IT ストラテジスト試験で実施される午前 Ⅱ、午後 Ⅰ、午後 Ⅱ の 3 つの専門試験すべての対策ができるオールインワンのテキスト&問題集。
ITストラテジスト 合格論文の書き方・事例集
ITストラジテジスと試験で実施される午後 Ⅱ の論文に特化したテキスト。